出会いの現場を荒らす、人妻たちの行く末は?
人妻のセクシュアルな暴走は、場所を問わないが、そこには『アラサー人妻』が持つある種の共通点がありそうだ。
人妻の”生態”に精通する女性識者2人は、こう読み解く。
「SEX自体が目的で遊ぶケースも多いですが、実は、単に女性として認められたいという人妻が大半を占めます。結婚して4、5年後で夫は妻を女性として見なくなるが、その時期がちょうど人妻が30歳前後のときに重なる。例えば合コンでも『年収1000万円男をゲット!』のような独身OLの駆け引きや結婚への焦燥感とは無縁だから、結果、モテますしね(苦笑)」
15年以上にわたり主婦の『性』をウォッチしてきた、『恋人・夫婦仲相談所』主催の二松まゆみ氏は、人妻の暴走の理由をこう説明する。
「女性を確認したい」動機に頷きながらも、人妻の持つエロティックな匂いを指摘するのは、人妻や女性の浮気に関する著書も多い大阪府立大学教授の堀江珠喜氏だ。
「『万葉集』には人妻への恋慕を詠んだ歌があり、そこには相手が人妻だからこそ欲情するという男性の心理もうかがえます。古くから『一盗、二婢、三妓、四妾、五妻』という言葉もあり、これはセックスの対象として女性をランク付けしたものです。盗は人の妻、婢は女中など使用人、妾は愛人、妓は芸者、そして妻は奥さんを表しますが、抱きたい女ランキングの一位が他人の妻で最下位が自分の妻ということになる。また、ポルノでも『○○夫人』というタイトルは多い。つまり、もともと人妻は、特に性的にはモテていた。それが近年、メールやネットなどコミュニケーションツールの発達で、人妻の暴走が顕在化したのでしょうね」
「戦後まもなくまでは、有閑マダムに代表される上流階級に属しながら淫蕩な人妻もいましたが、今や絶滅状態ですね。これに台頭したのが『金妻』という言葉が流行語にもなった、'83年のテレビドラマ『金曜日の妻たちへ』(TBS系)の登場人物のようなアッパーミドル層の人妻です。浮気には違いないが”純愛”でもあることも意味した『不倫』という言葉のおかげで、浮気のダーティなイメージはほぼ消え去り、むしろオシャレなものへと変わった。そして、'96年の『失楽園』ブームでこの流れは決定的になりました。主人公の凛子は37歳。暴走する人妻が年齢的に上の層に拡大することは、容易に想像できますね」(堀江氏)
現代の『人妻暴走事情』をフィールドワークする立場から、二松氏はこう続ける。
「彼女たちはエステなど自分磨きに余念がないし、アンチエイジングって性欲のアップにも繋がるんですよ。健康になるわけだから。対して、夫はセックスレスだったり、共働きなどで女性の社会進出が目覚しいにもかかわらず、『女は家系にいろ』とその意識は保守的なまま…。人妻が女性として認められたいうちは、彼女たちの暴走はもっと増えていくでしょうね」
「中流以上の人妻は夫が高収入ゆえに遊んでいられることを理解してますから、家庭を壊そうとまでは思わない。危険なのは世帯収入の低い家庭の人妻たちですね。趣味と実益とばかりに、生活のために援交など商売っ気を出す人もいますから…。旦那さんにはいきなり毎日セックスしろとまでは言いません。奥さんがセックスレスをやり玉に挙げるのは、性が夫婦関係を象徴するものだからなんです。だから最低でも、奥さんを名前で呼んであげて、一人の女性であることを確認させてあげるべきです」(二松氏)
一方、堀江氏はやや楽観的にオリジナリティ溢れる意見を放つ。
「外でほかの男性と遊んだ人妻が家に戻ったとき、それまでは見えなかった夫のよさに気づき、再評価につながったりもする。ある意味、浮気のメリットと言えるのかもしれませんね」
妻の暴走が自分の再評価に繋がるのなら、しばらくは放っておこう…ってそれじゃあ、なんだか悲しすぎるなぁ。
「初対面のホストに向かって、『私、あっちの方もスゴいのよ』とか、オヤジさながらにいきなり切り出すんですよ?!そんなこと常連でも言わない。場を乱す人妻はとにかく邪魔です!」
新宿歌舞伎町のホストクラブに10年以上通い、年下のイケメンと虚々実々の駆け引きに興じてきた作家の内藤みか氏。
ここ二年ほどで夜の街に大増殖した『アラサー人妻』の乱行に顔をしかめる。
「数軒だったメンキャバが50軒以上に増えたこの頃は、30歳くらいの人妻をよく見かけるようになりましたね。確かに、ホストクラブより料金は手ごろだし、グッと敷居は低くなったけど…」
メンキャバとはメンズキャバクラの略称だ。キャバクラ同様、料金は時間制のため明朗会計。
一時間一万円ほどで遊べ、夕方五時から営業する店もある。
ホストクラブで豪遊するまでの余裕はないアラサー人妻には、まさにうってつけの遊び場ともいえる。
「共働きで子供ナシだから、小金と暇はあるんです。ただ、女って、遊ぶときも独身組と既婚組に分かれる。遊ぶ友達がいなくて、”一人遊び”に走る人妻が多いようです」
メンキャバでは、相手の男が引くほどのガツガツぶり。
「年下の男子よりはお金も人生経験もあるから、図に乗った末に勘違いする。擬似恋愛が建前なのに、『二人の男の子を指名してるけど、どっちを本気にしたらいいですか?』と相談のメールがくるくらい(苦笑)。それに、すぐHにもっていきたがる。欲望丸出しなので、ドン引きしてる男の子も多いですよ。客同士、ホストはみんなのものという暗黙の了解があるのに、空気も読めない…。」
夜の街では、若い女の子とのバトルが勃発しているとも。
「Hテクで負けてるかも?!と戦々恐々の20代の女の子とバチバチ火花を散らしてますよ。ただ、勘違いの末にホストに本気で入れあげて離婚…という人妻も少なくない。私達アラフォー女は気長に嵐が去るのを待ちます(笑)」